● イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法特別委員会・参考人意見陳述書
2003年7月1日
藤田祐幸
私は、本年5月19日から6月2日にかけて、テレビの取材チームに同行して、バクダッドとバスラで、劣化ウラン弾が今次戦争においてどのように使われたか、その結果環境がいかに汚染されたかを調べるために、放射能測定を行なってきました。本日は、この調査の結果を報告させていただきます。
1)劣化ウラン
> 劣化ウランとは、原子力産業および核兵器産業の、ウラン濃縮過程の副産物で、ほぼ100パーセントがウラン238同位体であり、かつてはプルトニウムの原料としての資源価値がありましたが、世界的にプルトニウム路線が破綻し、現在は資源価値のない廃棄物の扱いをうけております。
物理的特性として、重く、硬い金属であり、廃棄物であるがゆえに極めて安価である、という利点から、米・英軍の対戦車砲の砲弾として利用されております。
高速で打ち出されたウラン金属が戦車の鋼鉄版に当たりますと、衝撃力のためウラン金属は高温で発火し、鉄板を溶かし、内部で激しく燃焼し、搭乗
員を焼き殺すことができます。
そのとき、数ミクロンの微粒子になったウラン 粉末が環境に噴き出し、これを吸い込みますと肺に沈着して重篤な放射線障害を引き起こすことが知られています。
戦車に当たらなかったウラン弾は地中に深く突き刺さり、土の中の水分と反応して水溶性のウランへと変質し、地下水を汚染し、生態系を通じて循環し、水や食物を通じて胎児や乳幼児に大きな影響を与えます。
10年前の湾岸戦争で初めて大量に使用され、米国の帰還兵に健康障害が多発し、子供に先天的異常や発ガンが頻発し、湾岸戦争症候群として社会問題になりました。
イラクやバルカン半島では、小児がんや先天的機能障害、死産や流産が相次ぐようになりました。
2)現地調査
今次の戦争において劣化ウラン弾がどのように使用されたのかを調べるため、5月末から6月はじめにかけて、バクダッドとバスラで環境放射能の調査しました。短期間の調査であったため、点と点を結ぶ調査にとどまり、面的な調査は行いえなかったことを、まずお断りいたします。
まず、バクダッド中心部のイラク計画省に向かいました。この建物は米軍が管理しており、破壊された建物の中に入ることは許可されませんでしたが、建物の周辺で多数の劣化ウラン弾を発見しました。
劣化ウラン弾にとってコンクリートは紙のように柔らかいため、ウラン弾は発火せず、弾頭のまま散乱しておりました。
建物の中にはさらに多量の弾頭が散乱していることが想像されます。
測定すると6マイクロシーベルトほどの放射線を放出しており、環境放射線の百倍ほどの値を示しておりました。
対戦車砲の砲弾が街の中で、建造物攻撃に使われたことは明らかです。子供たちの手に触れる前に、散乱するウラン弾の早急なる回収が必要です。
バクダッドおよびバスラ南方の郊外の、幹線道路上に放置された複数のイラク軍戦車に、劣化ウラン弾を被弾した痕跡があり、いずれも環境の10倍から20倍程度の放射能汚染を確認しました。
バスラ郊外に放置された戦車から放射能を検出したことは、米軍のみならず英軍も劣化ウラン弾を使用したことを示しています。
バスラの南部の被弾した戦車の背後には製氷工場があり、この工場にも多数の劣化ウラン弾が打ち込まれておりました。特に製氷用の鉄製のプールの底に打ち込まれたウラン弾による貫通孔周辺からは、最大2.9マイクロシーベルトの汚染が検出され、これは環境放射線の45倍にも達するものでありました。工場再開のためには大掛かりな改修工事が必要となり、工場長は悩み苦しんでおりました。
また、この工場の周辺のアスファルトで舗装された道路上には多数の穴が開いており、その全ての孔の周辺から環境の2倍程度の放射能汚染が確認されました。
A10攻撃機から30ミリ機関砲で打ち出された劣化ウラン砲弾の大部分は、このように戦車に命中することなく、民家や道路や砂漠に打ち込まれていることは明らかです。その痕跡はアスファルト道路上でしか確認することはできません。
私のコソボでの調査の経験から、大地に打ち込まれた砲弾は、金属ウランのまま1.5ないし2メートルほどの地下に留まり、ゆっくり水と反応して地下水に溶け込んでいくことになります。
私たちは、バクダッド市内のマンスール(Mansur)地区、および郊外のラシッド(Rashid)イラク軍基地において、バンカーバスター攻撃によると思われるクレーターの調査も行ないました。
クレーターは直径20メートル程度、深さ7〜8メートルほどの大きさで、その底部からは0.1マイクロシーベルトほどの放射線を検知しました。 これは環境放射線の1.5倍程度のもので、有意の差であると認識しています。
このことは、対戦車用砲弾だけではなく、バンカーバスターの弾頭にもウラン金属が使用されている可能性を示唆しております。
バンカーバスターは地下20ないし30メートルほどまで貫通してから爆発する爆弾であるとされており、もしそこまでウラン金属が打ち込まれているとすれば、近い将来地下水の汚染が憂慮されることになります。
マンスール地区の住民の多くは井戸水を飲用に使っており、住民の不安は大きなものでありました。
3)バスラ母子病院
私たちは、バスラの母子病院の小児がん病棟を訪ねました。
そこにはすでにさまざま報道されているように、多数の子供たちが白血病や幼児性腎腫瘍などで入院しておりました。
同病院のJanan Ghalib Hassan医師によれば、バスラ州の子供たちの悪性腫瘍の発生数は、1990年には年間20人ほどでありましたが、湾岸戦争以後次第に増加し、2002年には160人に達し、90年の8倍にもなっております。
15歳以下の児童のがん発生確率は、90年には10万人当たり3.98人あったのに対し2002年には18.5人に増加し、4.6倍の増加となっております。
地域別にこれを見ると、激戦地であったクウェートとの国境周辺地域の発生率が高くなっております。
子供たちの悪性腫瘍のうち、その約半分が白血病で、リンパ腫、神経芽 腫、幼児性腎腫瘍などが続いております。また、早産、死産も多く、その中には数多くの先天的機能不全、いわゆる奇形児が多く見られます。
これは、広島・長崎・チェルノブイリの経験から推測される事態と一致しております。
バスラでもバクダッドでもこの傾向は共通しており、長期にわたる経済封鎖のため、医療機材、薬品、人材ともに絶望的に不足しており、治癒率はきわめて低いのが現状です。
4)大量破壊兵器ウラン
大量破壊兵器ウランの放射能の半減期は45億年であり、この時間は地球の誕生以来の時間に匹敵します。
一旦汚染された大地が元に戻ることは永遠にないといっていいでしょう。 ウランは環境の中で循環し、今後極めて長期にわたってイラクとその周辺国の子供と母親たちを苦しめることになります。
ウラン金属を兵器として用い、イラクの大地を永久に汚染したことは、極めて非人道的な行為であります。目の前で大量に人が死ぬということはありませんが、数年後には多くの子供たちと母親が悲惨な運命を引き受けねばならないことになります。その悲劇は終わることなく続くことになるでしょう。
「サイレント ジェノサイド(静かなる虐殺)」あるいは「サイレント エスニッククレンジング(静かなる民族浄化)」と呼ぶべき事態であると私は認識しております。
その無差別性と大量性は、大量破壊兵器の定義を満たしております。米国はすでに、広島と長崎に大量破壊兵器を投下し、しかし戦争犯罪が問われることはありませんでした。
そして、湾岸戦争においても劣化ウラン弾を大量にイラクの大地に打ち込み、その結果イラクの子供たちに残酷な悲劇をもたらしましたが、その罪も問われることはありませんでした。
そして今次の戦争においてさらに多量のウラン弾を再びイラクの大地に打ち込みました。
イラクが大量破壊兵器を隠しているのではないかという理由で、大量破壊兵器が使われたことになります。
その結果再び子供たちの悲劇が拡大していくことになります。イラクの人々はそのことをよく知っており、深刻に憂慮しております。
イラクを訪れて感じたことは、市民が英米軍を解放軍とは認識しておらず、占領軍・征服者として認識しており、激しい敵意をいだいていることです。
そこに日本が武力をもって参加することは、言語道断であり、後世に禍根を残すことになることでしょう。
5)小児がんセンターの建設を今日本が
この特措法3条にいうように、真に「イラクの国民に対して医療その他の人道上の支援を行なう」のを望むのであれば、武装した兵士を送ることのではなく、バスラとバクダッドに最新の施設を備えた「小児がんセンター」を建設することでありましょう。
広島・長崎の被曝者治療の経験を伝え、イラクの医師たちに希望を与え、医療水準の改善に寄与することは、現在の日本にしかなし得ないことでありましょう。
建物や機材のみならず、我々の半世紀にも及ぶ長い苦しい経験をも伝えていくことが肝要です。
イラクの人々が最も望んでいることはそのことです。
もし日本が総力を挙げてイラクの子供たちの命を救うための努力をすれば、イラクのみならずイスラム諸国の人々は、日本に対する友好的な関係を続けることになるでしょう。
しかし、軍隊を派遣すれば憎しみだけが残されることになります。
日本はこの不当な攻撃に加担したことの贖罪の意味を込めて、イラクの子供たちのための、がん専門の最先端の医療設備と、若い医者の教育のためのプログラムを贈ることを提言して、私の発言を終わります。
● イラクの劣化ウラン弾測定結果速報
イラクから持ち帰ったスミヤテストの測定を、金沢大学の小村和久氏にお願いしておりました。
その結果、バクダッド・バスラの二箇所で採取したサンプルからは、
いづれも、ウラン235が0.2%検出されました。
それ以外の放射性不純物はありませんでした。
もちろん残りの全てはウラン238です。
このことは、測定したには二発の砲弾については、
ウラン濃縮工場に起因するものであることが確定したことになります。
軍事用の濃縮工場は現在稼動しているとは考えられませんので、商業用原子炉用燃料と見ていいでしょう。
> 藤田 祐幸 <fujit@law.keio.ac.jp>
>
● あらゆる戦争・殺戮に反対する埼玉地方議員の声明
アメリカ合衆国ブッシュ大統領は、いまフセイン政権打倒を立て前に
イラク攻撃を開始し、イラク国民の命を奪おうとしています。国連安保
理の決議を無視し、大量破壊兵器の開発と拡大をはかっていることや、
テロリストを擁護していることを理由にあげています。しかしイラクを
攻撃し、親米政権を樹立しようとする戦争行為は、石油欲しさと軍事産
業のためにするとしか考えられません。
私たちは11年前の湾岸戦争によってイラクの人々が多大な被害を受け、
特に劣化ウラン弾の使用で被曝したことを承知しています。広島に投下
された原子爆弾の3万倍以上もの強い放射能がイラク全土を汚染しまし
た。想像を絶する環境悪化のなかで、子どもたちは白血病に苦しみ、次
々に死んでいるといいます。悲惨な実態は現地に足を踏み入れた日本の
ジャーナリストによって伝えられています。しかもこの間も攻撃は断続
的に行われてきました。
世界中がイラク国民や子どもたちがこのような被害を受ける、どんな
正当な理由も存在しないという事を知っています。
私たちは人の命を奪う戦争に反対します。
海上自衛隊のイージス艦は戦争に加担するため、すでに昨年横須賀を
出港しております。また、ニューヨーク時間の2月18日、国連安保理に
おいて日本政府はイラク攻撃開始を催す国連決議を求める演説を行い、
アメリカ追随外交を世界にさらけ出しました。
私たちは平和を願う埼玉県内地方議員の立場から日本政府がこれ以上
アメリカ合衆国の侵略戦争を助長し、支援体制を強化することに強く反
対します。政府は、アメリカ合衆国に対し、武力攻撃を即思いとどまり、
平和的解決への努力を要請することを強く求めるものです。
●「有事法制反対」の署名活動を行っています
先の通常国会では継続審議となりましたが、今国会では、修正案が提出されるといわれています。
日本が戦争のできる国になり、他国を武力攻撃することに荷担させられるおそれがあるこの法律は、平和憲法をもつ日本には、不要。平和は武力では守れない、という国民の声を、もっともっと大きくしたいと思っています.
「反対の意志を表明したいけれど、行動には参加できない。何か方法は?」という声が寄せられています。そこで、署名運動(「とめよう戦争への道! 百万人署名運動」集約のもの)を行うことにしました。用紙がほしいという方、ご連絡ください。
●地方自治体議員の共同アピール(5月22日)
┌─────────────────────────────────
│ 私たちの暮らしに有事法制はいりません │
│ 有事法制に反対する地方自治体議員・共同アピール └─────────────────────────────────■ 有事法制は市民の生命・財産・権利を侵害します
政府は今国会に有事関連3法案を提出しました。1999年には、米軍がアジアで介入戦争を始めたら、自衛隊が後方支援などで参戦するガイドラインを明記した周辺事態法が、すでに作られています。
今回の有事法制は、そうした戦時体制に国民を総動員するためのものであることを、政府自身が明言しています。戦争のために私権を制限し、措置に従わなかった住民に罰則が課せられます。
■地方自治体は首相の指示により自衛隊への協力を強制されます
有事法制が発動されると、国は市民生活や地方自治体にたいして、戦争への協力を強制することができます。首相は地方自治体などの公共機関に対し、自衛隊への協力など必要な措置を講じることができ、従わない時には、首相自らが代執行で、職員に業務命令を出すことができます。
物資の輸送や補給などの米軍への兵たん支援に、医師、看護師、輸送通信従事者、土木建築労働者などを戦争を支える要員として強制的に動員する仕組みになっています。
また、外国から侵略され国土が戦場になるかもしれないとの口実で国民の土地、家屋、財産の収用などを想定し、機密保護を理由に、言論や報道の自由が制限される危険もあります。
入港する艦船に非核証明を義務付ける条例など、独自の平和の取り組みを行っている自治体もありますが、有事においては国の言いなりになってしまいます。
■有事法制はアメリカの世界戦略を支援する戦時立法です
現実的にみて、日本が武力攻撃を受ける事態を、政府も具体的に提示していません。むしろ世界中に敵をつくり、戦争を仕掛ける在日米軍基地を守るために有事法制が発動されたり、周辺事態法による日米共同の戦争協力の中で発動される可能性の方が高いのではないでしょうか。米軍の戦争のために市民の権利、財産を奪う憲法違反の戦時立法をつくる国など、世界のどこにもありません。
■有事法制で、むしろアジアの軍事的緊張が高まります
また、政府は「備えあれば憂いなし」とも述べていますが、最大の備えは憲法の平和主義の理念を実践にうつし、平和で平等な国際社会をつくるために努力することです。アジアでは、軍事力ではなく、話し合いで紛争を解決する平和の流れが大きくなっており、有事法制制定の口実は、まったく説得力を失っています。
■有事法制は憲法違反です
政府は「憲法の範囲内で体制整備することは政府の責任」としていますが、憲法は戦争を禁止しているだけではなく、「何人も犯罪で処罰を受ける以外は苦役に服せられない」(18条)、「財産権を侵されない」(29条)、「自由を奪われない」(31条)としており、憲法が保障する基本的人権は「侵すことの出来ない永久の権利」(11条)と明示しています。
戦争を行うことを前提とし、政府が勝手に決める「公共のため」という名目で基本的人権を制限する有事法制は、国の最高規範である憲法に違反していると言わざるをえません。
■私たちは地方自治体から反対の声を挙げます
すでに多くの議会や首長が疑問や憂慮の声を上げています。秋田県東成瀬村議会、秋田県稲川町議会、岩手県北上市議会、京都府大山崎町議会、東京都小金井市議会や東京都国立市議会でも有事法制に反対する意見書が採択されました。
私たちは、市民の暮らしともっとも身近なところで活動する地方議員の立場から、地域から平和をつくりあげていくために、有事法制に反対します。
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有事法制に反対する地方自治体議員・共同アピール」賛同者
2002年5月22日現在 274名 (順不同)
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【●北海道(11名)】
大島 薫(北海道札幌市議) 小林郁子(北海道札幌市議) 山口たか(北海道札幌市議) 高橋とおる(北海道函館市議) 阿部義人(北海道函館市議) 竹花郁子(北海道函館市議) 羽田美智代(北海道石狩市議) 堀 弘子(北海道石狩市議) 本内義徳(北海道留萌市議) 樫見由美子(北海道北広島市議) 山田明美(北海道当別町議)
【●東北(9名)】
石田 寛(秋田県議) 草島進一(山形県鶴岡市議) 鈴木礼子(岩手県盛岡市議) 高田一郎(岩手県一関市議) 佐藤昭一(宮城県古川市議) 宮川えみ子(福島県いわき市議) 浅田正文(福島県都路村議) 駒崎ゆき子(福島県郡山市議) 大竹幸一(福島県田島町)
【●関東(117名)】
野口 修(茨城県つくば市議) 披田信一郎(茨城県龍ヶ崎市議) 石松俊雄(茨城県友部町議) 相沢一正(茨城県東海村議) 小泉眞理子(茨城県藤代町議) 清水滋雄(埼玉県所沢市議) 森生郁代(埼玉県所沢市議) 猪股和雄(埼玉県久喜市議) 荻野比登美(埼玉県和光市議) 須賀郁子(埼玉県和光市議) 片山いく子(埼玉県春日部市議) 青山博明(埼玉県上福岡市議) 高橋たみ子(埼玉県富士見市議) 天田いづみ(埼玉県志木市議) 織野美穂(埼玉県志木市議) 桜井晴子(埼玉県志木市議) 水谷利美(埼玉県志木市議) 宮崎弘子(埼玉県鶴ヶ島市議) 榊原京子(埼玉県坂戸市議) 白石俊夫(埼玉県坂戸市議) 矢澤江美子(埼玉県八潮市議) 村上香代子(埼玉県三郷市議) 高橋康博(埼玉県川越市議) 田辺 淳(埼玉県朝霞市議) 藤井由美子(埼玉県朝霞市議) 大矢道子(埼玉県新座市議) 星川一恵(埼玉県新座市議) 加納好子(埼玉県宮代町議) 渋谷登美子(埼玉県嵐山町議) 村上愛子(埼玉県吹上町議) 福士敬子(東京都議) 小枝すみ子(東京都千代田区議) 寺沢文子(東京都千代田区議) 瀬野喜代(東京都荒川区議) 中村まさ子(東京都江東区議) かとう学(東京都江戸川区議) 斉藤ゆうこ(東京都荒川区議) 古沢くみ子(東京都北区議) 遠藤千代子(東京都板橋区議) 新保れい子(東京都板橋区議) 田部井稔夫(東京都墨田区議) 村越まり子(東京都文京区議) 船波恵子(東京都品川区議) 東 敦子(東京都渋谷区議) 坂本史子(東京都目黒区議) 佐藤ひろこ(東京都中野区議) むとう有子(東京都中野
区議) 山口菊子(東京都豊島区議) 木下泰之(東京都世田谷区議) 羽田圭二(東京都世田谷区議) 富沢よし子(東京都杉並区議) 片野令子(東京都練馬区議) 清水信之(東京都狛江市議) 山本ひとみ(東京都武蔵野市議) 嶋崎英治(東京都三鷹市議)高井章博(東京都三鷹市議) 野中かず江(東京都三鷹市議) 漢人明子(東京都小金井市議) 小山みか(東京都小金井市議) 藤村 忍(東京都小金井市議) 藤原愛子(東京都稲城市議) 荒井 健(東京都稲城市議) 池田はるお(東京都東久留米市議 白石玲子(東京都東久留米市議) 住田景子(東京都小平市議) 橋本久雄(東京都小平市議) 三宮克己(東京都府中市議) 池田智恵子(東京都国立市議) 上村和子(東京都国立市議) 榊原茂子(東京都国立市議) 佐藤節子(東京都国立市議) 重松朋宏(東京都国立市議) 関口 博(東京都国立市議) 山本春男(東京都国立市議) 大沢 豊(東京都立川市議) 五十嵐けん(東京都立川市議) 佐瀬昭二郎(東京都日野市議) 名取みさこ(東京都日野市議) 土井節子(東京都西東京市議) 森てるお(東京都西東京市議) 長野美保子(東京都清瀬市議) 布施哲也(東京都清瀬市議) 小倉昌子(東京都東村山市議) 遠藤洋一(東京都福生市議) 井上睦子(東京都八王子市議) 門間淑子(東京都羽村市議) 木下克利(東京都青梅市議) 戸沢ひろゆき(東京都あきる野市議) 雨宮敬子(東京都日の出町議) 丸山美子(東京都桧原村議) 竹内悦子(千葉県千葉市議) 高野晴美(千葉県千葉市議) 田中康子(千葉県千葉市議) 朝倉
幹晴(千葉県船橋市議) さとうももよ(千葉県船橋市議) 中田 京(千葉県松戸市議) 吉野信次(千葉県松戸市議) 空岡信耶(千葉県浦安市議) 中村春子(千葉県佐倉市議) 宮部恵子(千葉県佐倉市議) 服部かをる(千葉県佐倉市議) 日下部信雄(千葉県流山市議) 岡田幸子(千葉県市川市議) 吉川ひろし(千葉県柏市議) 日向ます子(千葉県木更津市議) 越智邦子(千葉県野田市議) 猪股美恵(神奈川県川崎市議) 今村まゆみ(東京都北区議) 上田祐子(神奈川県綾瀬市議) 大蔵律子(神奈川県平塚市議) 鐘ケ江洋子(神奈川県茅ヶ崎市議) 高月 雅子(神奈川県茅ヶ崎市議)中島春子(神奈川県小田原市議) 湯川素子(神奈川県南足柄市議) 奥津光隆(神奈川県真鶴町議) 須山邦昭(山梨県塩山市議) 亀ケ川正広(山梨県若草町議)
【●中部・北陸(35名)】
北岡逸人(新潟県柏崎市議) 佐藤敏明(新潟県小千谷市議) 北野 進(石川県議) 水口裕子(石川県内灘町議) 砂田喜昭(富山県小矢部市議) 野入美津恵(富山県大山町議) 佐藤正雄(福井県議) 米村輝子(福井県大野市議) 山崎隆敏(福井県今立町議) 前田ゆきこ(静岡県静岡市議) 鈴木 恵(静岡県浜松市議) 石丸美恵子(静岡県富士市議) 鈴木敏和(静岡県富士市議) 高月フミコ(静岡県沼津市議) 栗原一郎
(静岡県三島市議) 仁杉秀夫(静岡県三島市議) 津田恵子(静岡県島田市議) 大杉幸好(静岡県磐田市議) 鈴木 清(静岡県細江町議) 大石和央(静岡県榛原町議) 大塚邦子(静岡県吉田町議) 青木豊一(長野県中野市議) 井出節夫(長野県臼田町議) 山本久子(長野県池田町議) 井川のぶ子(長野県松川村議) 片桐正勝(長野県中川村議) 平澤和雄(長野県中川村議) 菊池幸彦(長野県南牧村議) 小川冨貴(岐阜県可児市議) 井上あけみ(岐阜県多治見市議) 林のぶとし(愛知県議) 牧野勝子(愛知県西尾市議) 今井美千代(愛知県大府市議) 永井初子(愛知県立田村議) 山川和基(三重県紀勢町議)
【●関西(51名)】
砂川次郎(滋賀県志賀町議) 松井真理子(奈良県天理市議) 繁田智子(奈良県平群町議) 坂口友良(奈良県広陵町議) 宮崎恒子(奈良県川西町議) 飛鳥井けい子(京都府向日市議) 篠原咲子(京都府亀岡市議) 荒川浩司(京都府福知山市議) 矢口雅章(京都府城陽市議) 次田のり子(京都府京田辺市議) 水谷 修(京都府宇治市議) 川端和行(京都府綾部市議) 小沢福子(大阪府議) 山中きよ子(大阪府議) 増田京子(大阪府箕面市議) 牧野直子(大阪府箕面市議) 八幡隆司(大阪府箕面市議) 桂 睦子(大阪府茨木市議) 山下慶喜(大阪府茨木市議) 二木洋子(大阪府高槻市議)上田育子(大阪府和泉市議) 金児和子(大阪府和泉市議) 小林昌子(大阪府和泉市議) 吉本ひろ子(大阪府寝屋川市議) 柏木順子(大阪府八尾市議) 小川たか子(大阪府堺市議) 吉井玲子(大阪府堺市議) 吉年千寿子(大阪府富田林市議) 一村和幸(大阪府豊中市議) 松平 要(大阪府東大阪市議) 戸田ひさよし(大阪府門真市議)
清水 勝(大阪府泉大津市議) 高橋 登(大阪府泉大津市議) 田中一吉(大阪府泉大津市議) 栗原俊子(大阪府交野市議) 加藤美恵子(大阪府島本町議) 澤嶋真紀子(大阪府島本町議) 北中敏雄(兵庫県議) 恩田さとし(兵庫県神戸市議) 酒井 一(兵庫県尼崎市議) 丸尾 牧(兵庫県尼崎市議) 森池豊武(兵庫県西宮市議) 伊藤とも子(兵庫県芦屋市議) 中島健一(兵庫県芦屋市議) 前田辰一(兵庫県芦屋市議) 山田みち子(兵庫県芦屋市議) 永井俊作(兵庫県明石市議) 井奥まさき(兵庫県高砂市議) 柏木 孝(兵庫県一宮町議) 竹中史雄(兵庫県津名町議)
中谷秀子(兵庫県淡路町議)
【●中国・四国(33名)】
横田えつ子(岡山県岡山市議) 竹永光恵(岡山県岡山市議) 丸山美砂子(岡山県八束村議) 原田そよ(岡山県赤坂町議) 須増伸子(岡山県早島町議) 赤岩 明(岡山県佐伯町議) 中川健作(鳥取県米子市議) 浦木 靖(鳥取県羽合町議) 織田 洋(鳥取県智頭町議) 角田正紀(島根県松江市議) 西村 敏(島根県松江市議) 下迫紀弘(島根県大田市議) 中尾 強(島根県安来市議) 河北洋子(山口県柳井市議) 石井 亨(香川県議) 梶 正治(香川県議) 樫 昭二(香川県議) 渡辺さと子(香川県議) 岩崎じゅん子(香川県高松市議) 亀割浩三(香川県高松市議) 三木まり(香川県丸亀市議) 石塚祐子(香川県観音寺市議) 長谷川義仁(香川県善通寺市) 川田礼子(香川県さぬき市議) 黒石美恵子(香川県庵治町議) 三野ハル子(香川県牟礼町議) 藤田雅久(香川県豊中町議) 村上 稔(徳島県徳島市議) 塀本信之(徳島県徳島市議) 阿部悦子(愛媛県議) 篠崎英代(愛媛県松山市議) 岩崎美枝子(愛媛県御荘町議) 真鍋てるみ(愛媛県大西町議)
【●九州・沖縄(18名)】
辻本美恵子(福岡県筑紫野市議) 増本 亨(佐賀県議) 盛 泰子(佐賀県伊万里市議) 須賀るみ子(大分県中津市議) 中山田昭徳(大分県大田村議) 井原東洋一(長崎県長崎市議) 岩永賢一(長崎県諫早市議) 大我喜代志(長崎県多良見町議) 神田公司(熊本県西合志町議) 川端忠義(熊本県一の宮町議) 満行潤一(宮崎県議) のぐち英一郎(鹿児島県鹿児島市議) 小川美沙子(鹿児島県鹿児島市議) 森山きよみ(鹿児島県鹿児島市議) 西薗典子(鹿児島県東市来町議) 続 博治(鹿児島県隼人町
議) 高里鈴代(沖縄県那覇市議) 知花昌一(沖縄県読谷村議)
●武力による攻撃ではなく、平和的な解決を!
平和の白いリボン運動
あなたにもできることがあるの。平和を祈る心を、白いリボンで。
白いリボンの意味は「純粋」、「生命」、「平和(平安)」。
すでに、世界各国(アメリカ、ヨーロッパ)で、北アイルランド紛争の解決を願って、「男性から女性への暴力」根絶、反ポルノグラフィー、子ども保護、などのキャンペーンのシンボルとして使われてきた歴史があります。
ユネスコは、公式に反DVの象徴としてこれを提唱。
リボンは、赤、黒(服喪)、黄色、青、虹色、三色等々、色別に意味を付して、様々なキャンペーンに利用されてきているようです。
ちなみに、リボンのデザインは、「チョウ結び」でなく、「α」型のシンプルなもの一種類。トータルで見て類推すると、「白い鳩」をかたどったものと思われます。
心の、そして身体の平安を求める、という意思表示に、このリボンは誰でも使えます。
だから、子ども、障害者、高齢者、女性たち、と声をあげにくい人たちにも、日々の生活の中で使えるでしょう。
・白いリボンをつけて、「平和」と「安心」を求めましょう。
・テロ犯罪と無縁の人々、そして私たちに、平和を、生活を、安心をください
・「春日部☆市民の風」は平和の白いリボン運動と、アフガニスタン難民支援のための募金運動を続けています。
千田悦子さんからのメール
報道機関の煽る危機感
知人より転送されてきた、千田悦子さん(国連難民高等弁務官カンダハール事務所で働いていらした方)からのメールを紹介します。
9月12日(水)の夜11時、カンダハールの国連のゲストハウスでアフガニスタンの人々と同じく眠れない夜を過ごしている。私のこの拙文を読んで、一人でも多くの人が アフガニスタンの人々が、(ごく普通の一人一人のアフガン人達が)、どんなに不安な気持ちで9月11日(昨日)に起きたアメリカの4件同時の飛行機ハイジャック襲撃事件を受け止めているか 少しでも考えていただきたいと思う。
テレビのBBCニュースを見ていて心底感じるのは 今回の事件の報道の仕方自体が 政治的駆け引きであるということである。特にBBCやCNNの報道
の仕方自体が根拠のない不安を世界中にあおっている。
事件の発生直後(世界貿易センターに飛行機が2機突っ込んだ時点で)BBCは早くも、未確認の情報源よりパレスチナのテログループが犯行声明を行ったと、テレビで発表した。それ以後 事件の全貌が明らかになるにつれて オサマ.ビン.ラデンのグループの犯行を示唆する報道が急増する。その時点でカンダハールにいる我々はアメリカがいつ根拠のない報復襲撃を また始めるかと不安におびえ、明らかに不必要に捏造された治安の危機にさらされる。何の捜査もしないうちから、一体何を根拠にこんなにも簡単に パレスチナやオサマ・ビン・ラビンの名前を大々的に報道できるのだろうか。
そしてこの軽率な報道がアフガンの国内に生活をを営む大多数のアフガンの普通市民、人道援助に来ているNGO(非政治組織)NPOや国連職員の生命を脅かしていることを全く考慮していない。
1998年8月にケニヤとタンザニアの米国大使館爆破事件があった時、私は奇しくも ケニヤのダダブの難民キャンプで同じくフィールドオフィサーとして働いており、ブッシュネル米国在ケニヤ大使が爆破事件の2日前ダダブのキャンプを訪問していたという奇遇であった。
その時も物的確証も無いまま オサマ・ビン・ラデンの事件関与の疑いが濃厚という理由だけでアメリカ(クリントン政権)はスーダンとアフガニスタンにミサイルを発射した。
スーダンの場合は、製薬会社、アフガンの場合は遊牧民や通りがかりの人々など 大部分のミサイルがもともとのターゲットと離れた場所に落ち、罪の無い人々が生命を落としたのは周知の事実である。
まして 標的であった軍部訓練所付近に落ちたミサイルも肝心のオサマ・ビン・ラデンに関与するグループの被害はほぼ皆無だった。タリバンやこうした組織的グループのメンバーは発達した情報網を携えているので、いち早く脱出しているからだ。
前回のミサイル報復でも 結局 犠牲者の多くは 子供や女性だったと言う。
我々国連職員の大部分は 今日緊急避難される筈だったが天候上の理由として国連機がカンダハールに来なかった。ところがテレビの報道では「国連職員はアフガニスタンから避難した。」と既に報道している。
報道のたびに「アメリカはミサイルを既に発射したのではないか。」という不安が募る。アフガニスタンに住む全市民は 毎夜この爆撃の不安の中で日々を過ごしていかなくてはいけないのだ。
更に、現ブッシュ大統領の父、前ブッシュ大統領は1993年の6月に 同年4月にイラクが同大統領の暗殺計画を企てた、というだけで 同国へのミサイル空爆を行っている。世界史上初めて、「計画」(実際には何の行動も伴わなかった?)に対して実際に武力行使の報復を行った大統領である。現ブッシュ大統領も今年(2001年)1月に就任後 ほぼ最初に行ったのが イラクへのミサイル攻撃だった。
これが単なる偶然でないことは 明確だ。
更にCNNやBBCは はじめからオサマ・ビン・ラデンの名を引き合いに出しているが米国内でこれだけ高度に飛行システムを操りテロリスト事件を起こせるというのは大変な技術である。なぜ アメリカ国内の勢力や、日本やヨーロッパのテロリストのグループ名は一切あがらないのだろうか。他の団体の策略政策だという可能性は無いのか?
国防長官は早々と 戦争宣言をした。アメリカが短絡な行動に走らないことをただ祈るのみである。
それでも 逃げる場所があり 明日避難の見通しの立っている我々外国人は良い。今回の移動は 正式には 避難(Evacuation)と呼ばずに 暫定的勤務地変更(Temporary Relocation)と呼ばれている。
ところがアフガンの人々は一体どこに逃げられるというのだろうか? アメリカは隣国のパキスタンも名指しの上、イランにも矛先を向けるかもしれない。前回のミサイル攻撃の時は オサマ・ビン・ラデンが明確なターゲットであったが 今回の報道はオサマ・ビン・ラデンを擁護しているタリバンそのものも槍玉にあげている。
タリバンの本拠地カンダハールはもちろん、アフガニスタン全体が標的になることはありえないのか?
アフガニスタンの人々も タリバンに多少不満があっても20年来の戦争に比べれば平和だと思って積極的にタリバンを支持できないが 特に反対もしないという中間派が多いのだ。
世界が喪に服している今、思いだしてほしい。世界貿易センターやハイジャック機、ペンタゴンの中で亡くなった人々の家族が心から死を悼み 無念の想いをやり場の無い怒りと共に抱いているように、アフガニスタンにも たくさんの一般市民が今回の事件に心を砕きながら住んでいる。アフガンの人々にも嘆き悲しむ家族の人々がいる。
世界中で ただテロの"疑惑"があるという理由だけで、嫌疑があるというだけで、ミサイル攻撃を行っているのは アメリカだけだ。世界はなぜ こんな横暴を黙認し続けるのか。
このままではテロリスト撲滅と言う正当化のもとに アメリカが全世界の"テロリスト"地域と称する国に攻撃を開始することも可能ではないか。
この無差別攻撃や ミサイル攻撃後に 一体何が残るというのか。
又 新たな報復、そして 第2,第3のオサマ・ビン・ラデンが続出するだけで何の解決にもならないのではないか。
オサマ・ビン・ラデンがテロリストだからと言って、無垢な市民まで巻き込む無差別なミサイル攻撃を 国際社会は何故 過去に黙認しつづけていたのか。
これ以上 世界が 危険な方向に暴走しないように、我々も もう少し 声を大にしたほうが良いのではないか。
アフガンから脱出できる我々国連職員はラッキーだ。不運続きのアフガンの人々のことを考えると 心が本当に痛む。
どうかこれ以上災難が続かないように 今はただ祈っている。そしてこうして募る不満をただ紙にぶつけている。
千田悦子 2001年9月13日 筆
************.
千田さんへのインタビュー
<前略>
Q アフガニスタンでの援助に関わってきたスタッフの一人として、千田さんが日本の皆さんに一番伝えたかったことはなんですか?
A あの手記を書いた時、私はこう感じていました。20年にわたる戦争の後、是非はともかく、とりあえず平和と治安をもたらしたタリバンの元でしばしの平和を享受し、タリバンの極端な姿勢に不満ながらもやむなく従っているアフガンの人が大部分なのに、アフガンの人々が一体どれだけの苦しみを味わってきているかということを誰も報道してくれない。過去3年間、史上30年ぶりと言われる旱魃のアフガンで、どれだけたくさんの人が苦しんだかということを、どれだけの人がわかっているのだろうかと。アフガニスタンには600万人以上の人が住んでいるのです。
Q 日本でも、ようやくアフガニスタンの人々の状況もかなり報道されるようになってきています。
A 昨年以来、援助資金が極端に不足し、イランやパキスタンからアフガニスタンに帰ってきた人々にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は充分な援助が続いていました(詳しくは、UNHCR News2001年第3号宸P8号「アフガニスタンで感じたこと」を参照してください。片山の手元にありますので、読みたい方はご連絡ください)。すでに疲弊しきった状況に追い討ちをかけるように今回の事態が起こったのです。緊急避難でイスラマバードに辿りついてみれば、多くの邦人がパキスタンからも脱出していく最中でした。私たちのように逃げていける祖国のある人々は幸運ですが……。ただアフガン人に生まれたというだけで、無垢な大部分のアフガニスタンの人々が戦争、旱魃の後、どうしてまたこのようなさらなる恐怖に曝されなければならないのか、とやりきれない気持ちになりました。アフガニスタンに残っている現地スタッフは、家族を一体どこに退避させたら少しでも安全なのかと思い悩んでいました。
Q 難民の子どもたちの状況はどうなのでしょうか?
A 近所の子どもたちは「千田はイスラマバードに行くの? いつ帰ってくるの?」と無邪気に聞いてきました。学校にも行かせてもらえず、字も満足に読めないこの子たちに、今回の事件は想像を絶することだと思います。そしてこうした近所の大部分の子どもたちは、ほんの数年前にパキスタンやイランからやっと平穏になったアフガニスタンに帰還してきたばかりなのです。災難続きで国の存続さえ危ういかもしれないアフガニスタンで、逃げていく場所さえほとんどないこのアフガニスタンの子どもたちは一体どうなってしまうのかと考えると心が痛みます。ソビエト侵攻前の平和で近代化の進みつつあったアフガニスタンを覚えている大人たちはどんどん年老いていきます。荒れたアフガニスタンと難民キャンプの生活した知らない子どもたちがこれからのアフガニスタンを支えていくのでしょうか。
<中略>
A 少しでも多くの方々が、今、アフガニスタンで苦しんでいる人々にも目を向け、ささやかでもいい、援助の手をさしのべていただければ幸いです。私もまた、イスラマバードに戻り、UNHCRの同僚たちとともに、援助活動を続けていきたいと思います。
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