あなたの「本当」はなんですか?(2001年7月)
今さら、という感じがしますが、「改革」を掲げた小泉新内閣が国民の80%以上の支持を得ています。それは、80%以上の人たちが、「今の日本の社会は変わらなければならない」と思っている、ということなのでしょう。
では何をどう変えたいのか? 変えたいものは何なのか。
マスコミでは、「今の日本の閉塞状況」などと分析していますが、ではなぜその閉塞状況が生まれたのか、80%の人が思いを同じくしている今、一緒に考えるよいチャンスだと思いませんか?
前に「それは理想だよ」という大人がきらいだった、と書きました。それと似たニュアンスですが、「本当は」という言葉を使うのも、好きではありません。
「本当はこうしたかった」「本当はこうあるべきだ」
だったら、どうしてそうしないの?
子どものころは、たいてい「大人には大人の事情というものがある」とか、「世の中はそんなものじゃない」と言いくるめられてしまいました。
では「大人の事情」や「世の中」は不変のものなのか……。
閉塞状況を打開するために、自分の中の「本当は何か」を見つめてみてはどうでしょう。「本当はどんな働き方をしたいのか」「本当は子どもたちにどんな学び方をしてほしいのか」「本当はどんな老後を過ごしたいのか」「本当はどんな環境に住みたいのか」‥‥
「本当は何がいやなのか」も含めて。
とことん「本当にしたいこと、ほしいもの」を追求していったら、共通の思いが生まれて、一筋の道が見えてくるかもしれない、最近、そう思うことが多くなっています。
「痛みを伴う改革」というのは、それぞれの「本当」を実現することができるかもしれない、という見通しがなければ、納得できないことでしょう。
だから、自分の中の「本当」ときちんと向き合い、みんなの本当を尋ね続けていきたい、市政がみんなの「本当」からずれていないかチェックしたい、と思っています。
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