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たとえ困難な道であっても、平和を求める思いをつなげませんか!

(2001年10月25日)

 胸ふさぐ思いの1カ月半がすぎました。テロ事件で犠牲になられて方々の無念さ、そして、ご家族や関係者の皆さんの悲しみを思うとき、心から、ご冥福を祈り、お見舞い申し上げるばかりです。

 テロ行為は決して許すことのできない犯罪です。一刻も早く犯人を特定し、国際法に則って、公正に裁くべきです。

 しかし一方で私たちは、二度とこのような悲惨なテロ事件が起こらないようにするために、何をすべきか、という重大な問題に直面しているのではないでしょうか。それは、テロ事件で犠牲になられた方々の中に、日本人がいるから、ということだけでなく、また日米安全保障条約を結んでいる、アメリカとの同盟国である、ということでもありません。

 はからずも、アメリカの優れた諜報力をしても、強大な軍事力をしても未然に防ぎ得なかった今回のテロ事件が、今、全世界の国が、人々が、暴力や軍事力による争いを終結し、すべての人々が平和に暮らすために、何をすべきか、考えなければいけない時期にきていることを知らしめたように思うのは、私だけでしょうか。

 9月議会では「テロ事件に対して平和的な解決を求める意見書」に対して、「平和的な解決」という一文を入れるかどうかの質疑、討論が行われました。その経過を聞きながら、私は賛成の討論の予定はなかったのですが、これだけは言いたいと挙手し、討論に参加してしまいました。

先ほど、犠牲に遭われたかた、あるいはその家族の方たちの悲しみはいかがというお話しがありました。では、もし、その犠牲になられた方々の関係者、身内の方々が悲しみのあまり、報復的な軍事行動をとることが正当化されるというならば、今テロ事件を起こした人たちが、今までアラブ世界で受け、払ってきた多大な犠牲ゆえにテロ行為をしたと主張したら、許されるというのでしょうか。目には目を、歯には歯を、というのはそういうことではないでしょうか。

 今ここで軍事的な報復をすることが、テロ根絶のための1日も早い解決につながると、本当にお考えでしょうか?

 今までアラブ世界で起こってきたことをきちんと考え、ここで新たな犠牲を出して、テロを支援する人たちの輪を広げるようなことのないようにすること、それが多少時間がかかっても、テロ事件を根絶するための、確実な道になるのではないでしょうか。

 たとえそれが困難な道であっても、罪もない一般市民をまきこまない、きちんとした解決法を求めていくことが、私たちに今課せられている、大きな課題ではないでしょうか。

 その課題解決のために、全世界の人たちと力を合わせて考えよう、というふうに提案すること、それが今、一番求められることだと思います」


 アメリカが軍事的報復を宣言して以来、私は仲間の皆さんとともに、「テロの犠牲に遭われた方々の冥福を祈る気持ちを、飢饉に見舞われ、食糧も満足にないアフガニスタンの、多くはテロ事件と関係ない人々が、国境を封鎖されて、いつ空爆に見舞われるのか、恐怖におびえていることに向けてほしい」と訴えてきました。

 軍事力をもって、他国を侵略することの許されない、平和憲法をもつ国として、軍事力の行使には荷担できないけれど、平和的な解決のためにはあらゆる外交努力を惜しまない、という選択がなぜできないのか、国会の議論を見聞きするにつけ、納得がいかないのは私だけではありません。

 日本がアメリカの軍事行動に協力できるようにするための「テロ対策特別措置法」など、の法案に対して、全国で今、反対の声が上がっています。ことに、若い人たちの動きが活発です。

 21世紀を平和の時代にするために、一緒に考えたいと思いませんか。たとえ困難な道であっても、それは人類共通の願いなのですから。