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2003年3月議会・一般質問

児童センターについて

1回目の質問

 先日の全員協議会で、児童センターの設計図が示されました。
 その協議会での質疑が3時間にもわたったのは、先にまとめられた、児童センター整備基本計画に示されていた、今回の児童センターのコンセプトである、「郊外型児童センター」のイメージとかけ離れたものであったからではないでしょうか。

 そこでまず、1点目です。
「春日部市児童育成計画・かすべっ子 いきいきプラン」に沿って進められている、「児童センター整備基本計画」の中における、今回建設が予定されている児童センターの位置付けについて,お伺いいたします。

 児童センターについては、まず、低年齢を対象にした「郊外型」のセンターを、次に学童を対象にした「都市型センター」を整備し、その後、各地区に児童館を整備していくというふうに伺っております。

 児童センターには、
@ 子どもたちが自由に遊べる空間としての遊びの機能
A 趣味の活動をするなどのクラブ活動機能
B カウンセラーなどによる相談機能
C 子育て支援センターとしての機能
D 親の自主的なサークル活動などのネットワークを支援する交流拠点機能
E その他、リサイクル情報、図書館、おもちゃ病院などの情報やサービス提供機能など、多方面にわたる機能が要求されています。
 しかしながら、今回の児童センター、いかんせん、延床面積約
900F、さほど広いものではありません。郊外型センターというのであれば、よほど機能を絞らない限り、中途半端にならざる
を得ないことでしょう。
 ところが、子どもたちの遊び機能にしても「動的遊びゾーン」「静的遊びゾーン」「創作ゾーン」と多岐にわたっており、その対象年齢も、乳幼児から中学生まで、となっております。
 そのほか,人材育成・啓発機能、子育て支援機能、親の交流拠点等、はじめての児童センターという意気込みからかと思いますが、あれもこれも盛り込んだ、という感じです。
 その結果、どの機能をとっても、中途半端なものになっていると思わざるをえません。

 たとえば、郊外型のセンターという機能を重視し、自然と触れ合って遊びの体験を深めるというのであれば、むしろ、思い切って建物を最小限度にし、たとえば、自然にとけこむログハウスを何棟か創って、その間にロープやネットを渡したり、あるいは大きな、木登りに頃合の木を適宜配置したりしてはどうでしょう。
 屋上緑化といううたい文句の屋上の芝も、今後の管理費等を考えると、むしろ盛り土をして、そこに野草が生えるのに任せておいたほうが、よほど良いのではないかと思われます。 

 この設計図を見ている限り、「都市型児童センター」構想はどこかに消えて、児童センターはしばらくは1ヶ所、としたのかと思いたくなるほどで、なぜ5億6千万円もかけて、このような中途半端な建物をつくるのかと思ってしまいます。これは率直な疑問です。

 もう何度か申し上げましたが、子どもたちの遊び場として「かすかべっ子いきいきプラン」をまとめる際には、「既存施設を活用して、子どもたちが学校から帰ってから、子ども同士で遊びに行ける距離に」、あるいは「雨の日でも小さい子を連れていける距離に」、つまり近くにほしい、という要望が強く出されました。

 市長は、先の私の質問に対して「既存施設を活用すると、どうしても中途半端なものにならざるを得ない」と答弁なさっていますが、今の設計図のままでは、新しい建物をつくっても,中途半端なものになるのではないかという思いがします。

 児童センターについては,子育て支援センターや、児童育成計画を進める上での核になる館も必要、という説明をいただいておりますが、これに関しても、今の郊外型児童センターでは、地の利が悪すぎる、という声にも大きいものがあります。近所の人や子ども以外には、車の運転のできる親でなくては利用しにくい施設になるのではないかと思われます。

 これらを総合して考えると、どうしても現在進めている児童センターは、できるだけ予算をきりつめて、子どもたちの思い切り体を動かして遊ぶ空間に限定したほうがよいのではないか、とい
う気がしますが、その点はいかがでしょう。

 第2点目です。
 先に子育て支援センターについて質問した時点では、「今後、順次公立保育所の建て替えが必要になるので、そのときに一緒に考えたい」との答弁をいただいております。

 となると、まず最初に建て替えが必要になるのは、団地の中にある第1、第2保育所ではないかと思います。

 そこで関連して思い浮かぶのは、廃校となる谷中小学校の跡地です。
 今回の児童センター建設費5億6千万のうち、児童センター建設に対して交付される、国や県からの補助金もあるでしょうから、5億6千万円のすべてが自主財源ではないでしょうが、このうち機能を限定して予算を切り詰めることによって、少しでも谷中小学校の跡地を残し、そこに保育所や子育て支援センター、親の交流空間などを整備することはできないのか、という声もあがっております。

 確かに谷中小学校は市の中心部ではありませんが、せんげん台駅、武里駅からのバスの便があり、牛島の児童センターよりは利
便性が高いはずです。
 その点については、まったく考えられないものか,お答えください。

 最後に、3点目として、児童育成計画、児童センター整備基本計画を策定する段階では、市民の皆さんの声を積極的に取り入れる工夫がなされました。
 しかし、今回の設計に関しては、そういった工夫が見られたとは思えません。

 第4次総合振興計画に掲げている「行政と市民との協働」について、これも私はしばしば質問させていただきましたが、協働というなら、事業の決定段階までの市民参画が必要なはずです。
 せめて,設計案を、できれば複数案公表し,当事者である、子どもたち、子育て中の若い親御さんたちの意見を聞く機会を設けるべきではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
 この間の全員協議会の席上では、確か広報で建設計画を公表し、市民の皆さんの声を聞く機会を設けるとの答弁をいただいておりますが、実際に広報に掲載されるのは4月号とのことです。     それから市民の皆さんの声を集めても、設計に反映されるとはとても思えないのですが、その点についてはいかがでしょうか。

伊野瀬健康福祉部長の答弁

 児童センターにつきましては、過日の全員協議会で説明させていただき、いろいろご意見、ご要望をいただいたところでございます。
 要望の中から、できるものにつきましては、随時、設計の中に取り入れていく、という考えをもっているところです。

 ご質問にもありますように、この児童センターの位置付けにつきましては、「春日部市児童育成計画 かすかべっこいきいきプラン」及び「春日部市児童センター整備基本計画」を受けまして,設計業務を行ってきたところです。

 この「春日部市児童センター整備基本計画」における郊外型児童センターの基本方針としましては、基本計画の中に7点ほどあげています。
@遊びを体験する場を提供する。
A子どもの創意・工夫による居場所づくりを支援する。
B子ども同士の交流、地域の人々との交流、多世代の交流を重視する。
C地域に残る自然や公園、既存施設などの資源を活用し、連携をはかる。
D川遊びなど、自然の中で遊ぶこと、火遊びや伝承遊びなど、家庭や地域で失われつつある遊びを補完する。
E動的な遊びを重視した、屋内・屋外空間の連続性と連携を図る。
F乳幼児と保護者、小学生の遊び空間を提供すると共に障害者の方の利用にも配慮する。
 としております。

 児童センターの中心的機能は、子どもの遊びということをうたっております。児童館の主旨目的が、児童に健全な遊びを与え、その健康を増進し、または情操を豊にすることを目的とする施設でありまして、そういう施設である以上は、子どもの遊び場としての機能が備わっていなければならないというように認識はしているところです。

 春日部市の児童センター整備計画策定では、小学生を含む市民アンケート調査を行いまして、また、ワークショップなども行わせていただきました。
 このような手順を踏まえまして、それぞれの計画に市民の皆さんのご意見をできるだけ反映させていただきました。

 今回の設計を行うに際しましても、この基本計画における郊外型センターの施設構想を基本としまして、子どもの遊び場としての機能を重視し、いろいろご要望等もありましたが、極力、導入可能なものにつきましては盛り込んできたというように思っております。

 それから、敷地の選定に伴いまして、候補地に合わせた整備の仕方、それから建設費用、あるいは運営・維持管理経費等の問題もございまして、また、時間等の制約もありました。今回の設計に関しましても、ご質問の中にもありましたように、いろいろ案を示さなければならないのではないか、ということでございましたが、確かに、複数の案をお示しできればよかったかも知れませんが、計画を策定したときの皆さんからのご意見を尊重して、先ほど申しあげましたが、すべて、というわけにはいきませんけれども、極力ニーズを踏まえた基本計画、施設構成になっているというように思っております。

 それからこの設計案につきまして、広報で、ということで、今、私どもで作業を進めておりますが、今更設計を市民に提案して意見を聞いても、というご質問でございますけれども、先ほど言いましたように、いろいろ意見をお聞きした中で、すべてを網羅して設置する……、それにつきましては、いろいろ土地の広さ、あるいは予算の関係等々、いろいろあります。そういう中で、限られた条件の中で取り組んできました。
 そういう中で、多少、狭い、広い等出てきますけれど、子どもの要望としているものを取り入れてきた、というふうに思っております。

 また、この設計を公表しまして、若干、その設計等に関するご意見はお伺いしながら、対応可能なものにつきまして対応していきたいというように考えております。

 それからこれは先のことになることになりますが、この児童センターの運営に当たりましては、運営協議会等を設置いたしまして、利用者の方、関係機関、また、市民の方のご意見・ご要望等を伺いながら、安全で楽しい児童センターの運営をはかっていきたいというように考えておるところでございます。

 次に保育所の建て替えと子育て支援センターについてでございますけれども、この保育所の建て替えにつきましては、ご承知のように施設も35年以上、経過しております。
 ご存知のように老朽化も進んでおりますので、今後計画的に建て替えていく必要については、充分認識しております。
 とくに武里団地内にあります、第1、第2保育所につきましては、現在、3歳未満の子どもが第2保育所に、3歳以上の子どもが第1保育所に入所するという分割した保育を実施している状況です。
 建て替えということになりますと、当然これは規模の拡大も含めて、また統合等も含めた中で検討していかなければならないというふうに考えています。

 ご質問にありました子育て支援センター等々も、この保育所に併設ということについても、建て替えを実施する、という際には検討して参りたいというように考えております。

 それから、利便性のことでご質問いただいたんですが、牛島地区に整備する児童センターよりも武里団地の方が利便性は高いのではないかということですが、今回整備する児童センターは、郊外型児童センターの位置付けでございまして、公園隣接地を、敷地選定対象候補地としたこと、そしてその候補地の中では、最寄駅からの距離も含めまして、比較的利便性が高いのではないかということから、牛島地区の敷地の選定となったということについて、ご理解いただきたいと思います。

 それから、答弁が前後しますけれども、谷中小学校の跡地にそういう施設を、ということでございますけれども、この跡地利用につきましては、現在、地域住民の代表者の方たちと協議を進めているというように聞いておりますので、その中で、一定の方向性は見出していきたいというように聞いておりますので、そのため若干、時間がかかるのではないかと考えております。

●2回目の質問

 今、部長のお話を聞いておりますと、子どもの遊びの場として、7つの要素を重視して、このセンターの構想を検討したとのことでした。
 また、できるだけ施設構想をできるだけ取り入れて考えたということで、その中のすべてを網羅して設計するわけにはいかないということ、それはそうなのですけれども、できるかぎり取り入れてしまいすぎたのかな、という印象は否めないんですね。
 円形の広い遊び場ゾーンはともかくとして、それ以外のところをパソコンルームにしてしまったり、図書室にしてしまったり、細かく部屋に分けてしまっている割には、子どもたちだけで集まって遊んだりというような空間がないような印象がありますし、限定されていろいろ仕切った部屋をつくってしまうと、今後運営協議会を設置して運営していくんだ、ということですけれども、運営に際してもかなり制限が出てくるのかな、という懸念があります。
 ですから、今後、設計図に関しての意見は多様化のものに対しては対応していきたいとのお話でしたので、是非、広報に掲載した後、これから児童センターを使っていくであろう若い世代のたちの意見を取り入れていただきたいというふうに思います。その点についてはいかがでしょうか?

 それから、子育て支援センターのことですけれども、私はずっと児童センターを子育て支援センターの核として位置づけるというふうにうかがっていたので、先ほどあのような質問を致しましたけれども、子育て支援センターに関しては、児童センターの建設計画とまた別個に進めていくということでしたら、是非先ほどの保育所の建て替えと合わせまして、これからは仕事を持っているお母さんたちが子供を預ける場所として、保育所とか児童センターを別個ということではなしに、地域の中で一緒に子育てをしていくために行政も、地域の人達も一緒に共同していくという場所としての子育て支援センター、是非必要かと思われますので、その点を検討して進めていただきたいと思うのですが、その点はいかがでしょうか?

●伊野瀬健康福祉部長の答弁

 この設計案につきまして、広報の4月号に掲載する予定で、今作業を進めております。設計案に対して意見等ございましたら、対応可能なものに対しましては、前向きに対処していきたいと考えております。
 設計案だけでなく、運営面についてもご意見等ありましたら伺っていきたいというように考えております。

 それから、子育て支援センターの関係でございますが、これにつきましては先ほども申し上げましたが、保育所等の建て替えがございましたら、建て替えを実施する際には検討してまいりたいと考えております。
 また、そ
の際には地域との連携ということを図ることも大事なことではないかな、というように思っておりますので、新しくできるこの児童センターを核としましたネットワーク作り、このようなことも、今後、検討してみたいというように思っております。

●3回目の質問

 4月の広報で設計案を市民の皆さんにお示しして、対応可能なものについては市民の皆さんの声の中から対応していくようにしたい、というお話でした。
 ただ、私は前協議会で設計図を示された時に果たしてこれでいいのか、というようなことをずいぶんたくさんのお父さん、お母さんたちの声を聞きまして、正直言って「これが待ち望んでいた児童センターなの?」という声が非常に強かったんです。

 先ほども申し上げましたように、子供達の遊びの空間を大事にしているといいながらあまりにも、いろんな要素が盛りこまれすぎているということがひとつあると思います。
 ですから市民の皆さんの要望を聞くと言いますけれど、実際に児童センターを使う人たちの声というものが、一番大事なのではないかと思う。
 そういう声を決定段階にきちんと生かすということが、市民と共働の街作り、それの柱になるべきものだと思います。
 運営協議会を設置しながらの運営の仕方に対しては使う人たちの声をきちんと反映していくというふうに部長、おっしゃっておられます。
 ですから、その運営協議会で使い方をきちんと考えられるような、あまりにもきちんとまとまりすぎたセンターを早急に建ててしまうと、さきほど財政的な制約とか時間の制約がある中でというふうにおっしゃっておられましたけれども、時間的な制約というのはちょっとおけると思うのですが、財政的な制約があるからこそ、財政の厳しいおりに新しい建物を作るからこそ、使う人たちが出来てよかったな、というセンターにしていただきたい思っています。
 これは要望ですので答弁はけっこうです。
 それから子育て支援センターに関してなんですけれども、地域との連携が必要だというところはきちんと位置付けて、それを核としたネットワーク作りを進めていくというお話でしたので、これもぜひ、本当に子育てのネットワーク、市民の皆さんが自主的なネットワークも作りつつありますので、そういうネットワークの方々と共同しながら進めていただければと思います。
 これも要望ですので答弁はけっこうです。

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