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2003年6月議会一般質問

その1 児童センターについて

●1回目の質問

 これに関しては、先の3月議会でも質問しました。いただいた答弁は、必ずしも納得のいくものではありませんでしたが、はじめての児童センターであり、子育て支援センターの役割をも担うモノである、との説明がありました。
 また財政的に厳しい折、この児童センター構想が都市型児童センターと併せて2館の構想はあったとしても、当面は牛島地区に建設される児童センター1館が、多様なニーズを受け入れなければならないのかと理解しました。
 また、答弁の中に、「広報春日部で、設計案も含めて具体的な構想を示し、市民の皆さんからのご意見を伺う」とあったことから、それに期待しました。

 ところが、先日、都市型児童センターの整備が「粕壁三丁目A街区市街地再開発事業」の中で進められる、という説明を受けました。
 都市型児童センターの整備が、これほど早く進められるならば、その時点で、郊外型児童センターの機能を、子どもたちが自然の中で自由な発想で遊べる機能や、他の公共施設にない設備を導入するなど、郊外型センターという特色に合わせて、それにふさわしい計画であるかどうかの見直しをすべきではないでしょうか。

 また広報掲載後、市民の皆さんの電話に対しては、「もうここまで設計ができていては、大幅な変更はむずかしい。今後設計変更できるものについては検討する」という対応があったとの声も聞いています。そういわれると、踏み込んだ意見の出しようがなかった、という声を聞いております。
 私の質問に対して、市民の皆さんからの声を聞く、という説明があったわけですけれども、そういう矛盾した対応があったとも聞いております。

 都市型児童センターの建設、もしくは設置が、余り遠くない時期に着手されるということであれば、また、都市型センターに子育て支援センターの機能を持たせるというのであれば、牛島の児童センターについては、いっそのこと、円形ホールの向かい側の建物、屋上緑化の意味で、屋上に芝を張る予定のこの部分ですけれども、最小限の機能とし、できるだけ空き地を残し、たとえばその空き地の両側に木を植え、下は盛り土にして、そこには芝生ではなく雑草が生えるようにして、土手すべりなどを楽しめるなどの設計の変更はどうでしょう。
 盛り土の下を掘って、長い土管を埋めたりしてもいいのではないでしょうか。
 自然に触れて遊ぶ、という観点にたてば、管理された芝生よりは、自然に生える雑草の方がよほどそこに豊かな発見があり、遊びが創造できるはずです。

 また、工作室、調理室なども、すでに公民館や学校にあるものではなく、たとえば公害型にふさわしく、たき火のできる、火おこしから体験できる設備にしてはどうでしょう。また、工作も野遊びの延長で楽しめるスペースにするなど、一考の余地がありはしないでしょうか。
 子どもたちに豊かな遊びの空間を提供しようとするなら、できるだけ出来合いのモノでない方が、想像力、独創性を育てることなる、ということに、異論はないと思います。

 思い切って設計案を見直し、基本構想にあった光と風のプロムナードなどを生かしたプランを練り直すことはできないでしょうか。
また、建設費の面でも、3億8千万円もかけずに、もっと抑えることができたら、たとえば、今後順次整備していく、とされています地域の児童センター、これの整備に、既存施設を手直しして活用するための費用にあてることはできないのでしょうか。

 また前回も触れたように、沼端小学校、谷中小学校が廃校になった跡地の問題があります。
 先日、谷中小学校跡地利用の説明会に出席しましたが、市の説明によると、谷中小学校の敷地の三分の二を売却しても、経費を除くと、市が手にすることのできる売却益は、四億数千万円とのことです。
谷中小学校跡地の売却問題と、児童センター、まったく別の話、というかも知れませんが、一方で、四億円近い建設費で新しい児童センターを建てようとしている、その一方で、地元から売却反対の声が上がっている、有効利用の要望が高い、非常に貴重な市の土地が、四億円少しの売却益のために、売却されようとしている、その点に矛盾を感じる市民は少なくないはずです。

 こういった公共事業の整備に関しては、もっと全体的な見通しの上で行うべきではないでしょうか。
 これに関連して2点目です。児童センターの整備に限らず、公共施設の整備に関しては、その担当部署が単独であたるのではなく、重複したものをいくつも整備することのないよう、各施設の役割を分担しながら、総合的な観点にたった方針をもって臨むべきではないでしょうか。
 特に現在のように、牛島の児童センター計画、春日部3丁目A街区再開発事業、西口の「ふれあい拠点施設」、そして武里地区の廃校した小学校の跡地利用のように、規模の大小はあっても、まちづくりの拠点となるであろう施設の構想が、併行して進められる可能性があるときには、互いに連携をとりながら進めると共に、住民参加を徹底して、市民の皆さんが本当に必要としている施設を整えていくべきではないでしょうか。
 そのために、建築技師や土木技師などの専門家を活用するとともに、街づくりのプランを中心に据えた、企画部、都市整備部、財務部も含めた、公共施設整備の専門部署を設けることが必要ではないでしょうか。

●猪瀬健康福祉部長の答弁
 郊外型の児童センターの機能を子供が自由な発想で遊べる機能を持った児童センターにすべきではないか、というご質問です。
 児童センターの整備につきましては、栄議員さんのご質問の答弁で申し上げましたとおり、平成12年度に策定しました「児童育成計画かすかべっこいきいきプラン」の重点施策のひとつといたしまして、郊外型と都市型児童館の2館を段階的に整備すると位置付けをしてます。
 また平成13年度に策定いたしました春日部市児童センター整備基本計画では、都市型児童センターと郊外型児童センターを比較しておりますが、子供の健全育成機能については郊外型児童センターでは遊びを通じて学ぶことが年少児童にとってはとても重要であり、都市型児童センターに整備する自主学習機能など学習を中心とした施設の必要性は薄いとしているのに対し、都市型児童センターでは自主学習支援や中高生の学ぶ場や機会の提供にも触れております。
 この他にも人材育成機能、子育て支援機能、管理センター機能などを比較しております。

 郊外型児童センターも都市型児童センターも、施設規模としましては、大型児童センターに分類される施設でございまして、国庫補助要件や国の設置運営要綱の規定では、どちらも年長児童までを対象とした児童館ということになります。
 郊外型児童センターに関しては、当然中高生など年長児童が来館した場合の利用も可能としながら、利用者層を乳幼児とその保護者、また小学生までが中心となるものと想定をし、雨の日にも体を動かして遊ぶことのできるプレイルームが施設の大きな特徴となっています。

 春日部市で初めて整備する児童センターですので、児童育成計画、それから児童センター整備基本計画の策定の際にいただいたアンケート調査の結果、またワークショップや懇話会意見などを参考にして設計を進めてまいりました。
 したがって調理室、工作室、図書コーナー、学習コーナー、視聴覚室、おもちゃ図書館等々、いろいろな機能をあれもこれも積めこんだという印象を受けるかもしれませんけど、これはご父兄の方や子供たちのアンケート調査なども取り入れて整備を進めてきたところでございますので、ご理解のほどをいただければと思います。
 郊外型児童センターに関しましては、用地を取得して整備することも、春日部駅周辺などの中心市街地に比べ用地費の割合が低いこと、児童館が今までなかったこと、また児童育成計画策定の際の市民アンケート結果からも施設整備をすることが急務であると考えられるため、都市型児童センターよりも先行して整備をすることとした次第でございます。

 敷地選定に関しては、市内の公園隣接地を対象として比較検討を行い、市内の牛島地区に整備することを決定したものでございます。

 これに対し、都市型児童センターは、交通至便な場所に中学生、高校生などの自主活動等も行える施設として中心市街地での整備の想定をしています。
 中心市街地に用地を取得して施設を整備するには、事業費に占める用地費の割合がかなり高くなるために、単独での施設整備を図るよりも、今後市が行う公共事業等と合わせて整備することが、事業の効率性を高めると考えたものでございます。
 粕壁3丁目A街区市街地再開発事業と併せて、都市型児童センターの施設整備を行う事業計画に関しましては、都市型児童センターも郊外型児童センターを整備した後、段階的に整備を行う予定であったため、従来選択肢のひとつと考えていたものが、一歩前進したものと捉えております。
 都市型児童センターにつきましては、現在整備しております郊外型児童センターとは、中心的利用者層が異なるものと考えております。
 従って、乳幼児とその保護者、小学生などの利用も可としながらも中高校生などの利用にもしする構成等を考えていかなければならないと思っておるところでございます。

●江川政策部長の答弁

 公共施設の整備につきまして重複した機能をもたせないように、各施設の分担した役割をもたせるべきでないか、というご質問でございますけれど、例えば現在都市におきましては少子化に対する策としての児童センター整備、中心市街地の活性化に対する施策としての粕壁3丁目A街区市街地再開発事業、県との共同事業である地域新興ふれあい拠点施設整備などの事業計画がございます。
 そのうち特に春日部3丁目A街区の市街地再開発事業と、地域新興ふれあい拠点施設整備事業につきましては、子育て支援背策と高齢化対策および健康支援に係る公共支援の導入を検討しております。
 これは検討にあたっては議員ご指摘のとおり、真に必要な公共施設を整備していくことが必要であり、立地条件や施設規模、導入機能などを精査するとともに、市民ニーズを把握して、充分検討していくことは必要だと考えています。
 このため市全体の総合調整を行う政策課が、関係部署と連携をはかっていくことが大切であると考え、各課の個別計画の把握や関係各課による調整会議の場を設定するなど、充分調整をはかるよう務めております。
 公共施設設備の専門部署を設けることが必要ではないかというご意見でございますけれど、今後中心市街地を整備するために関係する業務をとりまとめて設置した鉄道国家整備課のように、組織対応についても必要に応じて、柔軟に考えてまいりたいと考えております。

●2回目の質問

 さきほど市民の皆さんの声を集約していろいろなアンケート結果をもとに児童センター構想をたてたということですけれども、市民の皆さん、ことにアンケート結果を見ますと、小さいお子さんを抱えている親御さんにとって、そういう人達が望んでいるのは、児童センターという、さきほど国庫補助の基準とかいろいろ説明がありましたけれど、そういう児童センターという箱物ではけしてないはずです。
 子供たちがのびのび遊べる場所であったり、雨の日に体を伸ばして遊べるところであったり、そういう遊び場というものをまず第1点望んでいるというのは、あのアンケート結果が示しています。
 それと行政が考えてしまうセンターの箱物になってしまったときの違いというものを、けっこう市民の皆さんは感じていらして、「あの建物、3億8000万かけて本当に必要なの?」という声が本当にあがっているという事実を、やはり分かっていただきたいと思います。

 これは児童センターではありませんけれど、埼玉新聞に載った川越市のあしたば幼稚園、ごらんになってらっしゃると思いますが、これがプレハブの改築なので一概には言えませんが、木造のこれだけのもので1100万で整備されているということです。

 児童センター構想をみますと、県支出金が2400万で、一般財源が1億7000万円、これは土地も含めてだと思いますけれど、地方債が5憶7000万、このあと国庫支出金が出てくるのかなと思いますけれど、こういう財源を見ますと、児童センターという設置基準にこだわって豪華な建物を建てることが必要なのか、それとも、今、本当に市民の皆さんが必要としている施策に、限られた財源をどう振り向けていくということが必要なのかという議論を、今財政難の時期だからすべきではないかと思います。
 その1点についておたずねします。

 さきほど、政策部長のほうから調整会議などを設けているというお話がありましたけれど、これは合併論議にもからんでくる話ですが、今後の街づくりを見据えて、今どういう公共施設の整備が必要なのかということを、根本的に立ちかえって考えるべきではないかと思うのですが、その1点にしぼってお答えいただきたいと思います。

●江川政策部長の答弁

 真に必要な公共施設の整備を図るためには、やはり政策課が調整することが必要であろうと、わたくしどももそう考えております。
 市全体の総合調整を行う現場で関係部署との連携を充分はかって参ります。今後とも調整会議の場など充分な調整に努めてまいりたいと思っています。

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