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本会議討論2議案第15号「国民健康保険税条例」の一部改正について(2008年3月17日)

 「フォーラム春日部」を代表し、反対の立場で討論いたします。

 今回の条例改正は、まず、4月から実施される「後期高齢者医療制度」に対して、国民健康保険から支援金を負担することになることから、その支援金分を保険税に上乗せするために行なわれるものです。
 これにより、ただでさえ、社会保険加入者よりも所得が低い階層の多い、国民健康保険加入者には、従来よりも重い負担が加わることになります。

 そしてそれだけにとどまらず、春日部市は国民健康保険会計を、特別会計であるから独立採算としたい、との方針を打ち出しました。
 質疑の結果、従来の保険税では、今後3年間で19億8千万円の赤字が見込まれるため、年間6億6千万円の赤字をなくすために、その分を保険税に上乗せすることにしたとの答弁をいただきました。

 一般会計の財政が厳しくなっている今日、各特別事業会計や企業会計に対する一般会計の繰り出しを見直すこと自体は必要かも知れません。
 しかし、それを段階を踏まず、一気に行なうことは大きな問題だと考えます。

 今まで、春日部市の国民健康保険税は、県内でも高い水準でした。平成19年度では、医療分では県内40市中第4位、介護分と合わせた保険税額は、県内40市中第1位となっています。
 そのため、保険税を納められない世帯が増加しており、18年度決算では、調定額125億8532万円余りのうち、収入済額74億2187万円弱、収納率は、現年度分こそ88%強ですが、滞納分と合わせると59%をきる、という事態です。そのため滞納繰越額が50億円に迫ろうとしており、不納欠損額が2億6500万円弱にものぼっている状況です。

 市民の皆さんからは、これだけ多額の滞納額があり、しかも2億6500万円もの不納欠損が出るのなら、その分税金を安くし、納めやすくしたほうがいいのではないか、という声も出ています。
 それを、後期高齢者医療の支援金が加わるために保険税が値上げとなる、平成20年度から、一気に赤字解消のために大幅な値上げとすることは、とうてい市民の皆さんの理解が得られるものとは考えられません。

 加えて、応益負担分である均等割と、応能負担分である所得割の比率を、従来の30対70から、一挙に45対55とすることで、とくに、年収120万円から200万円といった所得の低い世帯の値上げの率が高くなることは、所得格差が広がっていることが社会問題になっている今、とうてい行政のとるべき施策とは考えられません。

 国民健康保険会計の健全化にあたっては、中長期的計画を立てて進めることが本来のあり方であると考え、本条例改正には反対するものです。

 同じ理由から、この保険税の値上げのもとに編成された、議案第32号平成20年度の国民健康特別会計予算についても反対とすることを申し述べておきます。

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