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一般会計補正予算に対する質疑(2008年5月7日)

1回目の質疑

 先ほどから質疑がされておりますように、国民健康保険特別会計で、平成19年度、4億3200万円の収支不足が生じた、そのために一般会計から1億円繰出すことにした、ということが、この補正予算の中身です。

 そこで、なぜ1億円なのかについて伺います。

  先ほど来の質疑・答弁の中で、国民健康保険特別会計で収支不足が生じた場合は、できる限りの対応をしていきたい、という総合政策部長の答弁がありました。

 ではなぜ今の段階で、先ほど来、不測の事態だった、という説明がありましたが、なぜ不測の事態なのなら、一般会計から4億3200万円がなぜ繰出せないのか、その点を明確にお答えいただきたいと思います。

  なぜかと申しますと、一般会計から1億円しか繰出さないことによって、国民健康保険特別会計の方から残りの3億3200万円を捻出しなければいけないことになります。
 そうすると、繰上充用というのは、未収金からしか充てられない、というふうに説明を伺っております。会社なんかでいうと、売掛金からしか充てられないと。

 そういうことで、無理矢理,滞納分から予備費の9000万円を除いた2億4200万円を、滞納分と延滞金から捻出する、という補正予算になっているんですね。

  先ほど何度も説明をいただきました。
 今までいろいろ納付率を上げるために努力してきた、特別対策、何度も組まれてきました。

 その結果、平成16年、滞納分が9.8%、17年10.2%、18年はちょっと落ちて10%、19年は10..8%まで上がった、という説明がありました。

 これだけ努力をしてきても微増になっているのに、無理な補正を組んだおかげで、滞納分について今年度は17%近く、16.3ですか、引き上げなければいけない、これは私は、先ほどからずっと説明を伺っていても、無理な補正予算だとしか考えられないんです。

 そのためにどんな対策をとるんですか?
 今までやってきた以上の、どういう対策、手を打って、滞納分について16.3%まで引き上げるんですか?
 といろんな議員が質疑して、それに対する答弁で、私は今まで行ってきた対策以上の、これが決め手だという対策が考えられているようには思えませんでした。

  となると、この滞納分についての収納率、16.3%にするというのも、これも努力目標だとすれば、3月補正で私たちは,極めて正確な数字ではない補正予算について審議を、結果的にさせられたわけです。
 で、今また、臨時議会まで開いて行われている補正予算が、きちんと見通しの立った数字の上に出された補正予算でなければ、何のために今日一日臨時議会を開いて、予算審議をしているんですか、という議案に対する信頼性の問題に関わってくる問題だと、私は先ほどからの質疑・答弁を伺っていてそういうふうに感じました。

  ですから、今ここで、4億3200万円を一般会計から繰出せないのか、その点について、きちんと納得のいく説明をしていただきたいと思います。

 それから、この1億円、財政調整基金からの繰入れで対応しております。
 で、当初予算の基金からの繰入れ、4億7715万円弱と合わせて、これで財政調整基金の取崩分が5億7715万円弱となりますが、これで平成20年度末の財政調整基金、先ほど不測の事態に備えないといけない大事な基金だと伺いましたけれども、それはいくらになるのか、残高について伺いたいと思います。

● 関根財務担当部長の答弁

 一般会計からの繰出金についての質疑にお答えいたします。

 はじめに、繰出金を1億円とした理由ですが、今回の国保特別会計に対する繰入れは、平成19年度の収支不足に対して緊急的に実施したものであり、国保特別会計及び一般会計の財政状況等を総合的に勘案して決定させていただいたものです。

 平成20年度の当初予算を議決していただいてから、まだ、1ヶ月しか経過していない現時点では、歳入・歳出とも不透明な要素が多く、当初予算に大きな変更を加えることは、財政運営上もむずかしいことから、留保資金である財政調整基金から1億円を取り崩して財源としたものです。

 次に、今後の財政運営についての質疑に答弁いたします。

 

 平成20年度の財政運営につきましては、現時点で歳入・歳出とも不確定要素が多いため、明言はできませんが、決算が確定し、市税の概要と交付税が出そろう9月には、今年度の財政運営が判断できるものと考えております。

 今後におきましては、財源の確保に努めるとともに、無駄のない財政運営に努力して参ります。

  次に、財政調整基金の残高につきましては、平成19年度末の現在高は6億円余りです。

 平成20年度当初予算で5億1000万円を取崩し、今回の補正予算第1号で1億円を取り崩すことから、平成20年度末の見込みは3500万円となるところです。

● 2回目の質疑

  ただ今の財政担当部長の答弁を伺って、私は暗澹たる思いをしているのですが、そうしますと、9月にならないと目処のたった財政運営ができない、ということになると、4月から9月までは暫定予算のようなものですよね。

 そうすると、地方交付税の額が決定し、地方税額が決定し、19年度の決算が確定して繰越金が見込みが立たなければ本格的な財政執行ができない、ということであれば、むしろ4月から9月までの予算執行というのは、本当に必要な経常経費だけ執行して、きちんとした財政の見込みがついた9月から、たとえば普通建設事業とか、そうしたことについては執行しなければならない、そういう財政運営を、春日部市は今までしてきたんでしょうか。

  私たち議会としては、当初予算を審議する際には、途中で補正が組まれることを了解しつつも、きちんとした市長の施政方針に基づいて、1年間を通した財政運営はこれで行います、という見通しの上にたった当初予算案を私たちは3月議会で審議させていただいている、ということでなければ、私たちの予算に対する賛否というのは、非常に、市民の皆さんに対して責任が持てないものになってしまうと思うんですね。

 確かに自治体の財政運営というのは、企業のように経営努力で100%うまくいくというものではないというのも分かりますし、国がこれだけ地方財政計画をころころ変えてきている、国民健康保険特別会計でいくと、一番の元凶というのは,国庫の負担金というのか,国庫からくるお金が年々減額されて,今34%にしかなっていない、そこに一番大きな原因があるのであって、厳しいのは分かります。

 だからこそ、いろんな自治体というのは、赤字補填という意味ではなく、政策的な繰出し額として、一定程度の、市民の皆さん一人あたり、2万円とか3万円とか、そういう繰出しをやっているわけです。

 ところが春日部市の場合は、20年度の当初予算は、子ども医療費の拡大分の2億円だけですよね。法定以外は。

 それ以外の政策的な繰出しはしない、と、独立採算でお願いしたいということでやった結果なんですが、その前の19年度の不測の事態の4億3200万円に戻りますけれども、やはり、今まで10億円以上、11億2000万円とか、10億数千万とか繰入れてきたのを、補正も含めて6億5000万円しか19年度に繰出しをしなかった、結局は4億3200万円が不足したわけですから、足すと10億を超える収支不足になっているわけですよね。

 で、20年度については独立採算にするから、赤字分の6億6000万円は市民の皆さんから税として負担をお願いしますよ、で、一般会計からは政策的な繰出しは2億円しかしませんという形になりました。

  こういう無理のある一般会計からの繰出し、これが本当に破綻しないのかどうか、私はそれは本当に一般会計を、いろんな担当課で協議しながら当初予算を組んでいく上で、この方針でいいのかと、非常に疑問に思っています。

  これは国民健康保険特別会計だけではありません。下水道事業特別会計、これも19年度より、2億3068万円減額しています。極め付きが病院事業会計の補助金7億5000万円、スパッとカットしています。

 それと併せて国民健康保険特別会計2億円にカットしています。

 それから西金野井土地整理事業特別会計ですけれども、これに対しては2億3520万円増額しておりますけれども、これとても保留地処分金として3億4700万円を見込んだ上での増額となっています。

 こういうもの、8特別会計と2事業会計に対する市の繰出し、先ほどから繰出しのルールを明確にすると言っていますけれども、こういう大幅なカットをしてきてやりくりした当初予算です。

 これを全部合わせると15億くらいになると思うんですが、先ほど財務担当部長のお話ですと、今のままでいくと財政調整基金が3500万になってしまうと。
 それって,人口数千人規模の町村よりもまだ少ない財調の金額で、平成19年度の繰越が十数億あることを見込んでこういうのを組んでいるんでしょうが、やっぱりこういう危うい当初予算の編成というのは、今この補正予算を審議することによって、一層明確になってきているんではないか、と私には思えます。

  こういう当初予算編成で良かったのか、この補正予算を計上するに当たって、財務担当部長のみならず、総合政策部長、市長、その点について、こういう特別会計に対する厳しい繰出しで予算編成すること、それが結果的にどうなると考えていらっしゃるのか、それについて明確にお答えいただきたいと思います。

● 関根財務担当部長の答弁

  当初予算は1年間の財政運営を執行するものですが、今回のような不測の事態のために,新たな財源を見い出す状況としては,9月の決算時期にならない明言できないというものですので、ご理解をいただきたいと思います。

● 香田総合政策部長の

 20年度の当初予算の編成についてのご質疑ですが、確かに議員ご指摘の通り、今年度、20年度の予算編成に当たりましては、一般会計自体も厳しい財政状況の中で、なおかつ財政調整基金もない、という中での予算編成でした。

 各会計につきましては、それぞれの会計ごとに精査いただきまして金額を積み上げたものですので、一般会計側が厳しいからといってすべての会計に対して繰出金の削減を迫ったというものではありません。

 ただ、実態として今後、先ほど財務担当部長からお話をさせていただいたように、それぞれの会計の中で、現段階での繰出し金では十分に賄うことができない、という状況が発生してきた場合には、今後十分に協議して全体の会計の中で対応していく、と考えております。

 ● 石川市長の答弁

 特別会計への繰出しにつきましては、特別会計設置の趣旨に鑑み、経費区分を明確にする必要があるものと認識しております。

  国保特別会計においては,健全なる財政運営をめざしておりますが、制度的なものもありまして、厳しい財政運営を余儀なくされている状況です。

 収支不足が生じた場合の対応につきましては、内容を精査し、真にやむを得ないものにつきましては、国保特別会計の運営に支障が生じないよう、一般会計から財政的な支援をして参りたいと考えております。

  次に20年度の財政運営全般についてですが、歳入・歳出の各項目につきまして、その適正な確保、抑制に最大限努力し、市民生活に支障を生じさせない予算の執行・確保につとめてまいりたいと考えております。

 ● 3回目の質疑

  総合政策部長から、平成20年度の当初予算については,各特別会計・事業会計で精査をして繰出金の削減をしたのだというご答弁がありましたが、やっぱり普通に考えて、国民健康保険特別会計、18年度の10億5000万円から,3月補正で2屋5000万円、足して6億5000万円の繰出し額、本当にこれで大丈夫かと、先ほどから何度もありましたが、これは質疑が何度もあったわけですよ。

 それをいきなり20年度は、確かに保険税の値上げがありますから、保険税収というのはあがるでしょう。だからといって、いきなり、子ども医療費の分の2億円以外は繰出しをしません、というようなそういう一般会計の立て方でいいのか、ということを先ほどから伺っています。

  特に財政調整基金が底をついている状態の春日部市で、各会計でいっぺんに不足の事態が起こったら一体どうするのか、という不安ってすごくあると思うんです。

 1回目のご答弁の中で適切な税負担ということがありましたが、先ほどから何度も何度も質疑がありました。  

 なぜこんなにも滞納繰越が増えているのか。
 なぜこんなにも滞納分の収納率が1割程度しか上がらないのか。
 その分の精査というのをきちんとして,私は国民健康保健税の見直しが行われたというふうにはとても思えませんでしたので、条例改正にも反対したわけです。

 20年度、保険税を改定で保険税収が上がるから大丈夫、という見通しを立てていったら、私は非常に危ういと思っています。

 なぜなら国保の均等和割りと所得割りの割合を見直しているわけですから、低所得者にとっては非常に厳しい値上げになっている。
 年収300万で親子4人の家庭は年収400万で親子4人の家庭よりも値上げ率が高い、という改定になっている状態の中で、現年度分の滞納だってどうなるか分からない、という状況、あまり国民券健康保険の補正の方にいっちゃうとちょっと踏み外してまずいんですが、きちんと私たちも審議して、うん、この補正予算なら大丈夫、と納得のいく数字を示していただきたい、というのが他の議員さんの質疑も含めて、先ほど来の質疑だったと私は思っています。

 そのためにはやはりゆとりを持った予算編成ですよね。

 たとえば国民健康保険特別会計であれば、インフルエンザ一つ流行すれば、医療費が5億も跳ね上がってしまう、というような特殊な会計である、ということを考えたら、特別会計の健全経営を目指すというのであれば、そこで、その会計が必要なゆとり,4億5億の基金積立てができるような、そういうものを計画的にやって初めて健全経営ということができるのではないか、これは他の会計についても同様だと思うんです。

 一般会計についても同じだと思うんです。不測の事態が起こっても対応できる、それに向けて財政をどう構築していくのか、財政改革をどのように進めていくのか、そういうことが本当にまるっきり、この補正を通しても見えてこない、というふうに私は先ほどからの質疑・答弁を聞きながら、そういう印象をもっています。

  そこで、市長も十分な財源の確保、歳出の抑制をする、適切な執行管理を行いたい、と市長はおっしゃいましたけれども、適切な執行管理というのであれば、9月の段階で財政見通しが立つまで,不要不急の事業は待つ、くらいのシビアな財政執行をしなければ、20年度の一般会計の財政運営は非常に厳しいよいう印象を与えてしまうのではないか、と私は思っています。

 そういう判断について、市長はどのようにお考えなのか、市長の施政方針によって練られた予算が,早くも1ヶ月で補正を含んで臨時議会を開く、という事態になっているわけですから、最高責任者として市長はどうお考えになっているのか、きちんとお答えいただきたい、その点をお伺いして、質疑を終わります。

● 石川市長の答弁

 平成20年度の一般会計も厳しい見通しでございますが、歳入・歳出の各項目につきまして、その確保・抑制について最大限の努力をしてまいりまして、市民生活に支障を生じない予算執行・管理に努力して参りたいと考えております。

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