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一般質問・その1

☆地域医療・保健計画について(2)

【2回目の質問】

 ご答弁の中で、昨年からネットワーク研究会を立ち上げて勉強会を開始しているというふうに伺いました。
 ちょっと私聞き取りのときと違って、市内に確かに訪問診療行っている9機関あるというふうに伺いましたが、この研究会は、この訪問診療を行っている医療機関も含めやっているということでよろしいのでしょうか。
 私が聞いていた情報では、保健師さんや看護師さんとヘルパーさんとか、そういう方々とのネットワークだというふうに伺っていましたが、訪問診療の医療機関も含んでいるとすれば、それは非常に一歩前進かなというふうに思いましたので、その点、確認させていただきます。

 20年からネットワーク研究会を立ち上げたということで、その中で、在宅医療を進めていくために一番かぎを握っています在宅医療の地域の核となる在宅療養支援診療所、そこのところがこの在宅医療のネットワークを進めていく中で一番中心になっていくというふうに私は思っています。

 既に都道府県単位でこの在宅医療の連携の体制を進めているところは、その中心を担う在宅療養支援の診療所を公立病院が担っているところが多いようです。
 市町村単位で整備している自治体では、むしろ民間の病院や医師会等が中心になってこの連携体制のネットワークづくりを進めているところが多いというふうに話は聞いています。

 しかしながら、先ほど申し上げました社会的入院、これを余儀なくされている方の中で高齢の方が占めている割合が非常に多いと思いますので、在宅療養というのを可能にしていくためには、医療、保健だけではなしに、介護、福祉といったものとの連携も不可欠であるというふうにされています。

 先ほど春日部が進めておりますネットワーク研究会の中では、その介護分野の方々も含めてということで、非常にそれは評価したいと思っていますけれども、さらに行政が中心になって体制づくりを進めていかなければいけないだろうというふうに思います。

 それで、21年度以降、このような観点も含めて、特にかぎを握っています支援診療所というものの存在も含めて、さらにこれをどのように充実させてこの施策を進めていくのかということをお示しいただきたいと思います。

 これに関連して2つ目ですけれども、春日部市内には市立病院がございます。
 市立病院というのは、既に市内の開業医さんと病診連携というのを進めていると思います。

 今議会では、病院の再整備に関する質問もいろいろな議員さんから出ておりますけれども、この病院の再整備に関しましては、産科、小児科の再開というのも、市民の皆さんにとっては切実な願いだろうというふうに私も認識しておりますけれども、これから高齢化が進んでいくことを考えますと、市立病院が多くの市民の皆さんの在宅医療を支える支援病院となることも、また公立病院としての重要な役割となるのではないかというふうに私は考えます。

 それで、午前中の他の議員の質問に対しまして、市立病院の事業管理者である小谷さんは、「地域で市民の皆さんの健康と命を守るのが市立病院の最大の責務であり、市の保健、福祉施策の連携の中心を担うのが役割である」というような明快な答弁をなされていました。
 さらにまた、小谷事業管理者の答弁の中で「地域がん拠点病院となっている市立病院、これはがん治療の在宅医療も担う役割があるのだ」という力強い発言もされていらっしゃいます。
 がん患者さんの終末期を支えるためにも在宅医療を充実させる、そして市立病院は高度な治療に特化するといった役割分担も今後は必要になってくるのではないかというふうに考えられます。

 そこで、お伺いしたいのですが、市立病院の再整備の検討の中で、市立病院、在宅医療の拠点としての役割を担うというような観点からも検討が行われるのかどうか。
 これについてお答えをいただきたいと思います。

★折原良二健康保険担当部長の答弁

 研究会のメンバーについてでございますが、現在のところ、春日部保健所の保健師さん、助産師会の助産師さんも入っておりますが、春日部市立病院の看護師、市の保健師、看護師、栄養士などでございます。

 今後、在宅医療を可能にするために、21年度以降、行政はどのような施策を進めていくのかということでございますが、少子高齢化、市民の健康、疾病に対する意識の変容、受療者の増加など保健医療を取り巻く環境は大きく変化し、市民ニーズも多様化、高度化しております。
 そのため、行政にはきめ細やかなサービスや機能、設備の充実などにより、市民が安心して暮らせるような保健医療体制を強化していくことが求められていると認識しております。

 在宅医療を支えるためには、先ほど答弁申し上げましたとおり、医師、看護師、保健師などのネットワークづくりを行うほかに、病気の予防という観点から健康づくり施策が重要となると認識しているところでございます。

 そこで、現在市で計画しております、モデル地区における健康づくり支援プログラムについて紹介させていただきます。
 この取り組みは、地域の健康づくりを支援するとともに、地域のコミュニケーションの活性化を図るため、関係各部署の連携による健康づくり支援プログラムをモデル地区において展開し、地域の住民の健康意識を高め、地域住民の健康の維持、増進を目指すものでございます。
 さらには、支援プログラムを実施する中で、生活習慣病予防のために各種検診の受診率アップを図るものです。

 取り組みの内容でございますが、みずからの日常生活習慣を見直すことで生活習慣病を予防し、より健康的な生活ができるよう、各年代に合った日常生活の見直しのための健康づくりメニューによる情報提供を行います。    さらに、自分自身の健康だけでなくご家族の健康へも関心を広げ、ご家族全員が明るい生活が送れるよう支援いたします。
 今後は、こうしたモデル地区での実施状況、結果を分析し、全市的な取り組みへと展開してまいりたいと考えております。

 地域医療には、在宅医療のほかに、救急医療、小児夜間救急医療、災害時医療などさまざまな課題が山積しておりまして、現在そうした課題解決に向けて取り組んでいるところでございます。
 今後も医師会、歯科医師会、薬剤師会を初め医療関係機関、国、県等とも十分に連携を図りながら、地域医療体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

★香田寛美総合政策部長の答弁

 春日部市におきます保健、医療、福祉政策全般の中で市立病院が果たす役割というご質問にお答えいたします。

 市立病院が果たすべき役割といたしまして4つあると思っております。

 1つ目は、地域全体の質的な医療水準を上げながら、民間では担えない中核的医療を行うこと。
 2つ目は、救急や小児、周産期医療など不採算と言われる特殊な政策的医療を担うこと。
 3つ目は、自治体における保健、医療、福祉行政の中心的役割を担うこと。
 そして、4つ目が医療従事者の研修教育機関としての役割を担うこと。この4点であるというふうに考えております。

 特に医療分野における中核的機能とともに保健、医療、福祉行政の中心的役割については、市立病院がすべて担うのではなくて、民間病院との連携を図りながら、市の保健予防部門、さらには介護部門などとトータルに役割分担をしていかなければならないと考えております。

 こうしたことから、平成21年度に策定いたします市立病院再整備基本構想におきましては、春日部市としての保健、医療、福祉、こうした行政のグランドデザインを整理し、その中で市立病院の担うべき役割を明確にするとともに、地域の中核的な病院として在宅医療も含めましてどこまで担うことができるのか、こういったことを十分に検討してまいりたいと考えているところでございます。

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